配点・2つの入口・合格最低点を、大学の要項で整理しました
大阪公立大学 法学部の入口は、一般選抜の前期日程と後期日程の2つです。学校推薦型選抜と総合型選抜は、法学部にはありません。前期は共通テストと国語・英語の二次試験、後期は共通テストと小論文で決まる、形の違う2つの入試です。私費外国人留学生を対象とする特別選抜(若干名)もありますが、一般の受験生の入口はこの2つになります。
前期日程は、共通テスト950点と個別学力検査(二次試験)600点、合わせて1,550点で決まります。二次試験で課されるのは、国語と英語の2科目だけです。科目ごとに並べると、こうなります。
| 科目 | 共通テスト | 二次試験 | 合計 | 割合 |
|---|---|---|---|---|
| 国語 | 200 | 300 | 500 | 32.3% |
| 英語 | 200 | 300 | 500 | 32.3% |
| 数学 | 200 | — | 200 | 12.9% |
| 地歴・公民 | 200 | — | 200 | 12.9% |
| 理科 | 100 | — | 100 | 6.5% |
| 情報 | 50 | — | 50 | 3.2% |
| 合計 | 950 | 600 | 1,550 | 100% |
※共通テストは6教科8科目で、地歴・公民は2科目が必要です。二次試験の時間は国語90分・英語100分です。割合は小数第2位を四捨五入しています。
国語と英語が500点ずつ、合わせて1,000点。2科目で全体の64.5%を占めています。しかも共通テストが950点と、全体の61.3%を占める重さです。共通テストの1点が、そのまま合否の1点になる入試だと言えます。数学と地歴・公民は二次試験こそありませんが、それぞれ200点(12.9%)あります。文系の学部でも、数学を共通テストで200点分問われる設計です。この割合が、そのまま勉強時間の使い方の物差しになります。
後期日程は、共通テスト190点と小論文300点、合わせて490点です。共通テストの配点は前期の5分の1に圧縮され(国語40・地歴・公民40・数学40・理科20・英語40・情報10)、代わりに小論文が490点中の300点(61.2%)を占めます。小論文は150分で、「法学・政治学の勉学に必要な適性と能力をみる」問題です。前期とは物差しがまったく違う、別の入試として準備する必要があります。
前期日程では、志願者数が募集人員の6倍を超えた場合に、共通テストの成績で第1段階選抜を実施することがあります(結果発表は2月10日)。2026年度は志願者432名で、基準には届きませんでした。後期日程の基準は11倍です(結果発表は2月17日)。2026年度は、募集25名に対して志願者508名(20.3倍)が集まり、受験者は122名でした。後期は、共通テストの段階で大きく絞られる入試です。
| 区分 | 最高点 | 最低点 | 平均点 |
|---|---|---|---|
| 共通テスト(950点) | 806.00 | 674.00 | 737.72 |
| 個別学力検査(600点) | 489.00 | 342.00 | 402.30 |
| 総点(1,550点) | 1,271.00 | 1,097.50 | 1,140.02 |
2026年度の前期は、志願者432名・受験者416名・合格者161名で、合格最低点は総点の70.8%でした。満点勝負の試験ではありません。たとえば共通テストで合格者平均とほぼ同じ738点(77.7%)を取れた場合、最低点までの残りは二次で約360点、600点中の60.0%です。合格者の点の散らばりを見ると、共通テストの幅(最高と最低の差)が132点なのに対して、二次は147点と、二次の方が合格者どうしの点差が大きくなっています。共通テストで土台を作り、国語・英語の二次の答案で順位が入れ替わる入試です。
| 区分 | 最高点 | 最低点 | 平均点 |
|---|---|---|---|
| 共通テスト(190点) | 167.30 | 146.80 | 153.47 |
| 小論文(300点) | 196.00 | 159.00 | 170.15 |
| 総点(490点) | 353.10 | 313.70 | 323.62 |
後期の2026年度は、合格最低点が総点の64.0%でした。合格者の共通テストの平均は190点中153.47点(80.8%)と高く、まず共通テストで8割前後を取れていることが前提になっています。そのうえで、小論文で159点(53.0%)以上を取れるかどうかが、最後の分かれ目です。小論文だけの入試ではなく、共通テストと小論文の両方が必要な入試だということです。
大阪公立大学には、学校推薦型選抜や総合型選抜を実施している学部もありますが、法学部にはどちらの入口もありません。評定平均や活動実績で出願できる道はなく、一般選抜の前期日程・後期日程で勝負する学部です(私費外国人留学生を対象とする特別選抜・若干名を除きます)。
その分、準備の設計はシンプルになります。やることは、共通テストと二次試験(後期は小論文)に集中できます。学校の評定を推薦のために作る必要はなく、当日の点数だけで決まる入試です。
法学部を考えている人へ。出願の判断材料は、模試の結果と共通テストの自己採点がすべてです。共通テスト後の出願期間(1月25日〜2月3日)は短いので、前期・後期の組み立ては、共通テストを受ける前に一度決めておくことをおすすめします。
法学部は、国語と英語の2科目で配点の64.5%を占める入試です。桜灯塾の面談では、この配点の割合と、生徒の先週の勉強時間の割合を並べて確認します。ズレている科目が、次に直すところです。配点の重さに勉強時間を近づけていくことが、法学部の設計の出発点になります。
そのときにお渡ししているのが、学科ごとの冊子「大阪公立大学受験の教科書」です。法学部版には、入口・配点・合格最低点からの逆算、後期の小論文の扱いまで、要項の数字をもとにまとめています(面談に来てくださった方にお渡ししています)。
計画を立てる担当を1人に決め、塾長と学生講師で一緒に見ていく体制で、一人ひとりの配点戦略を組み立てます。前期と後期の組み立てや、共通テスト後の出願の判断も、模試の結果と自己採点をもとに、面談で一緒に判断します。
※本ページの入試情報は、大阪公立大学「2027年度入学者選抜要項」および「2027年度学生募集要項」に基づいています。最新の情報は、必ず大学の公式サイトでご確認ください。