推薦・前期・後期の3つの入口と、配点・合格最低点を、大学の要項で整理しました
理学部は、文学部や法学部のような学部単位の募集ではなく、学科単位で募集します。物理学科の入口は、学校推薦型選抜(7名)と、一般選抜の前期日程・後期日程の、合わせて3つです。総合型選抜はありません。前期日程では、出願時に第3志望まで学科を選択でき、理学部の他の学科と組み合わせて出願できます。ほかに、帰国生徒特別選抜・国際バカロレア特別選抜(いずれも若干名)があります。
前期日程は、共通テスト475点と個別学力検査(二次試験)500点、合わせて975点で決まります。科目ごとに並べると、こうなります。
| 科目 | 共通テスト | 二次試験 | 合計 | 割合 |
|---|---|---|---|---|
| 数学 | 100 | 200 | 300 | 30.8% |
| 理科 | 100 | 200 | 300 | 30.8% |
| 英語 | 100 | 100 | 200 | 20.5% |
| 国語 | 100 | — | 100 | 10.3% |
| 地歴・公民 | 50 | — | 50 | 5.1% |
| 情報 | 25 | — | 25 | 2.6% |
| 合計 | 475 | 500 | 975 | 100% |
※二次の数学は数学IIIを含みます(数学I・II・III・A・B・C)。二次の理科は、「物理基礎・物理」が必須で、もう1科目を「化学基礎・化学」「生物基礎・生物」「地学基礎・地学」から選択します(2科目で200点)。試験時間は数学120分・理科150分・英語100分です。割合は小数第2位を四捨五入しています。
数学と理科が300点ずつ、合わせて600点。2科目で全体の61.5%を占めています。二次試験の500点は全体の51.3%で、共通テストよりも二次の比重が大きい入試です。物理学科では二次の理科で物理が必須になるため、理科の中心は物理に置く設計になります。反対に、共通テストだけの国語・地歴・公民・情報は、全部合わせても175点(17.9%)です。この割合が、そのまま勉強時間の使い方の物差しになります。数学と理科に、勉強時間の6割近くを使えているかが、最初の確認ポイントです。
後期日程は、共通テスト400点(数学100点・理科100点・英語200点)と、個別学力検査400点、合わせて800点で決まります。個別学力検査は数学100点と理科300点で、理科は「物理基礎・物理」1科目です。理科の合計は400点で、全体の50.0%。数学と合わせると600点、75.0%を占めます。試験は数学・理科で、試験時間は150分です。前期とは配点の形がまったく違う、別の入試として準備します。
前期日程では、志願者数が募集人員の6倍を超えた場合に、共通テストの成績で第1段階選抜を実施することがあります。理学部では、学部全体の志願者数で判定します(結果発表は2月10日)。2026年度の理学部前期は、志願者637名で募集人員204名の6倍には達しなかったため、実施されませんでした。後期日程は、17倍を超えた場合に実施することがあります(結果発表は2月17日)。2026年度の物理学科後期は、志願者268名で志願倍率は15.8倍、基準には達しませんでした。
| 区分 | 最高点 | 最低点 | 平均点 |
|---|---|---|---|
| 共通テスト(475点) | 395.50 | 325.00 | 349.98 |
| 個別学力検査(500点) | 373.00 | 228.00 | 308.24 |
| 総点(975点) | 737.75 | 615.50 | 658.22 |
2026年度の物理学科前期は、志願者174名・合格者55名で、合格最低点は総点の63.1%でした。満点勝負の試験ではありません。たとえば共通テストで合格者平均並みの350点(73.7%)を取れた場合、最低点までの残りは二次で約266点、500点中の53.2%です。なお、前期の試験は理学部全体で行われ、受験者数592名は学部全体の数字です。物理学科の合格者には、第2・第3志望の学科として物理学科を選んで合格した人も含まれます。
前期日程では第3志望まで学科を選べるため、学科ごとの混み方と最低点の差を見て、組み合わせを設計できます。2026年度の理学部各学科の前期の結果は、次のとおりです。
| 学科 | 前期募集 | 志願倍率 | 合格最低点 |
|---|---|---|---|
| 数学科 | 30名 | 3.3倍 | 620.50(63.6%) |
| 物理学科 | 52名 | 3.3倍 | 615.50(63.1%) |
| 化学科 | 60名 | 2.7倍 | 607.25(62.3%) |
| 生物学科 | 23名 | 3.2倍 | 614.00(63.0%) |
| 地球学科 | 16名 | 3.0倍 | 605.75(62.1%) |
| 生物化学科 | 23名 | 3.7倍 | 619.50(63.5%) |
第1志望は、学びたい学科を選ぶのが基本です。第2・第3志望は、学びたい内容が近く、最低点が第1志望と同じか低い学科から選びます。ただし、物理学科と化学科は、二次試験の理科で受験する科目を指定しています。物理学科では「物理基礎・物理」が必須です。第1志望の学科が指定する理科科目を受験しなかった場合は、第2・第3志望を含め、すべての学科で合否判定の対象になりません。最低点だけで決めず、学科で学ぶ内容と、当日に受験する理科の組み合わせまで見て組み立てることが大切です。
| 区分 | 最高点 | 最低点 | 平均点 |
|---|---|---|---|
| 共通テスト(400点) | 364.50 | 296.00 | 334.32 |
| 個別学力検査(400点) | 370.00 | 305.00 | 344.50 |
| 総点(800点) | 722.50 | 651.50 | 678.82 |
後期日程は、志願者268名・受験者126名・合格者22名で、実質倍率は5.7倍でした。合格最低点は総点の81.4%で、合格者の共通テストの平均は83.6%です。前期とは対照的に、高い水準でそろった受験生どうしの勝負になります。理科(物理)1科目で300点という配点も大きく、物理の仕上がりがそのまま結果に表れる入試です。
物理学科には、理学部のなかでも限られた学科にだけある学校推薦型選抜があります。出願できるのは、次の条件に当てはまる人です。
評定平均の数値条件はなく、各高等学校等で推薦できる人数にも制限はありません。選抜は2段階です。第1次選考は、共通テスト475点(前期日程と同じ科目・配点)と出願書類50点の、合わせて525点で判定します。第2次選考は、共通テスト475点に、小論文200点と口述試験200点を加えた875点で判定します。小論文では、数学・物理・英語の力が問われます。共通テストは総点の54.3%で、残りは小論文と口述試験で決まる配点です。小論文の形式と配点、書き方の型は、学校推薦型選抜の小論文対策に整理しています。
日程は、出願が11月2日〜11月5日、第1次選考の合格者発表が2月5日、第2次選考が2月7日、合格者発表が2月9日です。2026年度は、志願者18名・合格者7名でした。
推薦を目指す人へ。共通テストの対策は、そのまま前期日程の対策になります。秋までに小論文(数学・物理・英語)と口述試験の準備を重ねておくと、共通テスト後に前期へ切り替える場合も、積み上げがそのまま使えます。専願のため、出願の判断は、ご家庭と学校とで早めに話し合っておくことが大切です。
物理学科は、数学・理科の2科目で配点の61.5%を占める入試です。桜灯塾の面談では、この配点の割合と、生徒の先週の勉強時間の割合を並べて確認します。ズレている科目が、次に直すところです。配点の重さに勉強時間を近づけていくことが、物理学科の設計の出発点になります。
そのときにお渡ししているのが、学科ごとの冊子「大阪公立大学受験の教科書」です。理学部 物理学科版には、入口・配点・合格最低点からの逆算に加えて、推薦の使い方や第3志望までの出願の組み立て方まで、要項の数字をもとにまとめています(面談に来てくださった方にお渡ししています)。
計画を立てる担当を1人に決め、塾長と学生講師で一緒に見ていく体制で、一人ひとりの配点戦略を組み立てます。推薦を出すかどうか、第2・第3志望にどの学科を書くか、後期日程を出すかどうかも、模試の結果と共通テストの自己採点をもとに、面談で一緒に判断します。
※本ページの入試情報は、大阪公立大学「2027年度入学者選抜要項」および「2027年度学生募集要項」に基づいています。最新の情報は、必ず大学の公式サイトでご確認ください。